川久保 玲さんのテレビ取材から

川久保 玲さんがテレビの取材を受けて放送されていた。 テレビの取材を受けることは非常に珍しく、この人が生の声で現状を話しているのに驚いたのだが、ニュースのキャスターが言うように胸に突き刺さるコメントだった。

何故取材を受けたのかという質問に対して、「物作りのパワーを分かってもらいたい。こんな状況の中だから何もできない、少しお休みしようではなく、こういう時だからこそ何か新しいことに進まなければならないのではないか。」「制限ができると、その状態に慣れてしまったり、『それでいいかな』、『しょうがないか』と思うことは危険で、かえってそこをチャンスとして強く前にいくパワーにしないとならない。悪い悪いとしょげていてもしょうがないです。」「40年間揺るぎない反骨精神は変わらず、何もできないけど気持ちだけは大きくなる。 」「人間というのはハングリーであれば、厳しい状況であればそれをバネにしてもっと前へ行くパワーがあるはずなのです。」と話していた。 このコメントには胸が熱くなった。こんな人でも毎日毎日がんばっていても厳しい状況なのだということが痛烈に伝わってきた。これはファッション関係者だけへのメッセージではなく、自分も含めすべての国民に対するメッセージとして素晴らしい内容だと思う。 こんな状況下では多少なりとも守りに入ってしまうのが当然なのだが、そこを反骨精神で前へ本気で向かおうという意気込みを、78歳になる声が少ししゃがれた女性の芸術家がこの同じ時代にいることを非常に嬉しく思えた。自分も前へ行こう。

2020年後半 これからの働き方について考えたこと

2020年も10月をむかえ、コロナの影響がじわじわと出てきて、倒産や失業者、自殺者も増加してきた。

大体こういう世界的なショックは1年後や2年後くらいに実際の身近な生活に影響してくるので、今はまだこれでも初期の段階だ。特に今年の冬をどう乗り越えられるかが自分の中では気になるところで、少し大げさだが、それはまるで大空襲でも来るかのように思っている。来年の1月、2月の非常に寒い時期に免疫の弱まった身体を守られるのか、みんな精神的にも耐えられるのかという気持ちだ。4月にはまるで焼け野原にでもなっているのだろうか。まぁ、一度社会をグレートリセットするのも捉え方によっては非常に良いことではあるが。

そんな中でも僕たちは働いていかないとならないし、もちろん働かないで家に籠っているのも一つの策だ(感染するよりはマシだろう)。しかし、自分の場合はやはり働いていきたいので、どういった方法や思考でみんながこれから仕事をしてくべきか気になっていた。

そこで高城剛さんが最近、話していたことが非常に興味深いので気になったことをここにあげてみた。

都内で鍼灸院を経営している方からの質問で、
コロナにより患者数は半減してしまい、大変苦しい状況にあります。しかしながら私自身鍼灸が大好きですし、社会への貢献として鍼灸事業は継続したい。という質問に対して、普段は優しい回答をすることが多いのが、この時の回答では、高城氏の知人の鍼灸師は、餅米を作る農業と映像編集も始めているとのこと。そして、もうとっくに「兼業の時代」に突入したということ。この件については10年前から話はしていた、しかし、差し迫った現実に直面するまで、単に「大好き」「社会への貢献」と考え、深く思案しなかった。問題はここにある。あえて厳しいことを言います。遅いんですよ、現実を見るのが。つまり、「食えなくなる」可能性が極めて高い。

この内容には僕自身もかなり納得と教訓を得た気持ちになった。確かに今、己の夢だけを語ってゴールへ進むことや、好きなことをやりたいといった甘い考えで仕事をしてくには、落ち着いて現実をよく見れないと相当難しい状況になるだろうと思う。優秀な人達でさえ試行錯誤して2つ3つの仕事を同時進行して兼業している状況だ。そんな中で好きだからやる、というだけでは通用しない。とにかく今は現実をよく見て、少し先の社会から本当に求められている仕事を考えることが必要だ。

他の話では、どんなビジネスでも安値で仕入れて高値で売ることが鉄則だけど、せっかく高値で売れても、また高値で次の家を買ってしまい、利幅を最大限にできない。家の売却は高値で売れたら、しばらく賃貸にして、次の安くなった時点で家を購入するのが正しいと言われている。しかし、人は気が緩んで次から次へと買い物をしたがる。いまは、「買い」の時期ではないのは明白なので、今後経済は、想像以上に回らなくなるとのことだ。

そして、一番気になった意見がこの一文で、

どちらにしろ、いままで自著でも何度かお話しして参りましたように、00年代の半分、さらには三分の一の売り上げや収入になっても続けていける企業や個人しか、今後、結果的に生き残ることはできなくなると考えます。
この話をはじめた十年前には、「意味がわからない」、「頭がおかしい」と、近しい人たちにも散々言われたものですが、いま、まさに現実になろうとしています。

これは少し不安になるような意見だが、かなり面白い。結局、経費や固定費のかからない仕事でないと続けていくのは難しく、それほど利益が出なくても納得できる成金主義ではないビジネスをしていくということと自分では受け止めたがどうだろうか。

この後にみずほファイナンシャルグループの週休3~4日制の導入の件で副業を考えざるを得なくなると話しており、これからは「余暇」ではなく「主暇」の時代になるとのこと。

なので、是が非でも「やりたいこと」を見つけなければ新しい時間のなかで、「生きる活力」を見失ってしまうと話している。

ここからは自分の考えになるが、自分では今やりたいことを次の時代にしっかりとできるように、今はしっかりとそれの勉強や練習をする準備期間だと思っている。それには生活をしていくうえでお金を稼ぐ仕事もしていかないとならないし、こうなると同時進行でこなすしかない。自分の場合は金融業から栄養士というあまり景気に左右されない業種に数年前に転向したので、こんな時代に特に影響を受けることなく稼ぐことはできている。しかし、今後の未来を考えるとやはりそれだけでは次の時代のライフスタイルをこなせないと感じているので、映像編集とそれの配信やこのブログ、他にもできる仕事があれば2つ3つやっていきたい想いだ。

「生きる活力」が必要だと話しているが、確かに最終的にはそれが重要だろう。お金は必要だが目的はお金ではない。お金だけでは幸せにはなれないし、今後テクノロジーが発展していくと人のすることは仕事以外もテクノロジーに奪われていく。ベーシックインカムが囁かれており何人かの人は堕落する可能性があるその中で、活力になる、つまり自分のやりがいのあることを見つけられなければ、自分達の先はないのだろう。

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