グレタ・ガーウィグの若草物語

今年は女優兼監督のグレタ・ガーウィグの映画をよく観ていて、最近の映画の中では個人的に非常に好きな作品。ニューヨークを舞台にした作品が多くて、内容や題材は監督で旦那さんのノア・バームバックやウェス・アンダーソンの流れに近いかな。最初は女優として映画「フランシス・ハ」で話題になっていたのだけど、初監督として作った「レディ・バード」という作品、アメリカの地方の女子高校生がニューヨークの大学を目指すが、それに反対する母親や家族との葛藤がありその中で成長していくグレタ自身を描いた自叙伝のような青春の内容で、これの評価が高くかなり気になっている監督でした。レディ・バードでは、ただのお洒落な映画ではなくなっています。

そこで今年になって公開したのが、なんと若草物語(Little Women)まさか若草物語を作るとは思わなかった。個人的に若草物語は好きで、過去にも色々と映像化されていて、ウィノナ・ライダーがジョーの役を演じていた作品もあった。そして、この若草物語(ストーリー オブ マイライフ)が非常に素晴らしかった。展開が過去と今とを行き来してスピード感もあり、そのままジョーの心の葛藤が最後をむかえて感動しました。

観る側としてはやっぱりみんなジョーという女性の生き様が好きなんです。そして今の技術で撮影すると時代の映像が物凄く綺麗に撮れていて風景や衣装も良かった。

この映画の評判を調べてみると、やはり宇多丸さんのサイトからなんですが、とにかく感想メールの量が多く、前評判が非常に高いということ。「語りつくせない。生涯ベスト映画になってしまった」「女性としてどんな人生も否定しない描き方に涙した。オールタイムベスト!」「ラスト、青春時代の終わりと孤独を噛みしめながら、ある行動に打ち込むジョーの姿に震えた」「150年前の原作を今に蘇らせたグレタ・ガーウィグ監督、おそるべし」賛否の比率は絶賛9割。やはり女性の投稿が多かったということです。ということが書いてあり、やはり絶賛されている作品でした。2作目でこんなすごい作品を作ってしまったグレタの今後には、「嵐が丘」も再映画化に取り組んでほしいとの声もあがってるそうです。

グレタの作品は「フランシス・ハ」でも「レディ・バード」でも描かれていたのは、アーティスティックな情熱をかかえつつ、何者かになろうともがく女性、ということなんだそう。厳しい現実に直面した時に人はどう動くべきなのか、ということを考えさせられて、まさに今の時代に観るべき映画でした。今年はグレタ・ガーウィグに一辺倒です。

宇多丸さんのサイト

https://www.tbsradio.jp/496014

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です