映画「ポンヌフの恋人」を見た。見たと言っても初めて見たのは16か17歳の頃で、この時に何回も見た。しばらく見てなかったのだけど、動画配信で良い画質で見てみたいとは思っていても、なかなか配信に巡り会えなくて、そんな折にAmazon Primeで見ることができた。今年は監督のレオス・カラックスの新作も公開するし、このポンヌフに関しては今年30周年なのだそうだ。30年。そんなに経ってるのか、笑
さて、このフランス映画、今見てもかなり面白い。当時は何というかカラックスなんかに刷り込まれてた部分もあるので夢中で見てしまっていたが、今落ち着いて見るとどうかと言えば、ジュリエット・ビノシュとアレックス役のドン・ラヴァンの二人の浮浪者のポンヌフ橋での生活がとんでもなく重苦しい映像で撮られており浮浪者ファッションが物凄くカッコいい。
話の内容の大半は暗い。そして二人の感情が、ぶつかり合って熱い。暗くて熱くてどろどろしていて、あまつさえ浮浪者での生活が汚いので見た目も酷い。そんな生活の中での純愛と傷を労るような話でもはや全てが真っ暗になってしまいそうなところでパリの街に革命200周年の花火が上がり二人が橋で踊るシーンは素晴らしい。それ以外にも素晴らしいシーンが多くあって、昔何度も見ていたのに忘れてしまっていた。
この映画以外にもカラックスではポンヌフの前作の「汚れた血」もAmazon Primeで配信していて、出演しているジュリー・デルピーは驚くほど綺麗で、今は映画監督にまでなっているが、これらの90年代の映画はやはり今ある映画の原点なのだ。