【3月18日(水曜日】
この日もブリックレーン近くにあるショーディッチに向かう。イーストロンドンの勢いはここにあり、ウェストロンドンが高級エリアならばイーストロンドンはクリエイターが集まるエリア。自分も雰囲気的にイーストの方が馴染む。ただイスラム教徒が非常に多く治安はあまり良くはないが、最近は改善されたようだ。このショーディッチハイストリート沿いにはアジアン料理のレストランが並んでいる為、また友人お勧めのベトナム料理屋へ向かう。レストランはどこも高いし、ステイ先でも料理は油が多いので、胃に優しいアジア料理店は重宝する。昔は海外に来たら、現地での食事をしなければと思っていたが、最近は回数が増えたせいか、そういった気負いがなくなり、無理せずアジア料理店や和食の店を探すようになった。少し長い滞在になればなるほど、日本人の体質に合った食生活を求めるようになる。
昼食はCay Treというベトナミーズで野菜が沢山入ったフォー。これで約£10。午後の授業を終え帰宅。この日の夕食はファラフェルとコーンスープ。ファラフェルはゴマソースがかかったヒヨコ豆のコロッケ、ピクルスをパンに挟んで食べるもので、イスラエル料理かと尋ねると中東ならどこでも食べられるとの返事。家庭料理でファラフェルが出るとは思わなかったが、ステイ先の夫婦はマケドニアとクロアチア出身なので昔から作っていたのだろうか。
以前、イスラエルを訪れたことがあり、その時はこのファラフェルとイスラム教徒の店でシュワルマというスライスした羊肉をパンに挟んだケバブの一種を良く食べていた。初めイスラエルはエルサレムにあるメアシュリームという街で食べたのだが、店内や売店が超正統派と呼ばれるシルクハットにロングジャケットを着用した揉み上げの長いユダヤ人ばかりだったので、日本人の自分がかなり目立ちじろじろ見られたことがあるので、思い出があるメニュ-である。
ユダヤ人の友人からも閉鎖的なメアシュリームで食べたことに驚かれた。イスラエルのレストランはユダヤ教徒で色々な決まり事があるので、一般のレストランとコーシェルと呼ばれるレストランに分かれる。ひづめが分かれてて反芻する肉しか食べてはいけないなどの決まりがあり、マクドナルドもこの二つに分かれて出店しているので面白い。
コーシェルでステーキを食べたが、肉の血を抜かなければ食べてはいけない決まりがありパサパサで美味しくはなかった。エルサレムは危険な場所と報道されているが、首都のエルサレムは旧市街と新市街に別れており、街並みはほぼヨーロッパの様で綺麗なところだった。ここに行くと、ユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒が直径2km位の小さな旧市街の中で分かれて嘆きの壁を中心に生活しており、何冊もの世界情勢の本を読むよりも今の世界で起きている問題が一目で理解できる場所である。そして今いるロンドンで生活する人々を想像すると欧米人のようだが、兎に角イスラム教徒が目立つ。実際ロンドナーと呼ばれる人々は4割程度であとは移民なのだそうだ。街中の高級ブティック、レストランはベールを被ったムスリム達でいっぱいでデパートのハロッズやハーベイニコルスの中はまるで中東に来たような錯覚さえ覚える。
【以前、訪れたイスラエルの画像】
【3月19日(木曜日)】
途中までしか見ていなかったナショナルギャラリーに行く。ロンドンの博物館やミュージアムは無料のところが多く、大英博物館も無料だ。物価は高くてもロゼッタストーンやエジプトのミイラで有名な大英博物館が無料であれば見ない手はない。ほぼ毎日、午前中はミュージアム巡りとなった。
前日に友人からショーディッチにあるソルトビーフのベーグル店が有名だとメールがあり、日本でソルトビーフのベーグルなど見たことがないので向かってみる。ロンドンブリッジを渡り向かったがwifiが繋がらなく場所が分からないので人に聞きながら向かったが行列ができていたのですぐ分かった。
BEIGEL BAKEは有名なジャンクフードの店でベーグルは柔らかくてマスタードをつけたソルトビーフは厚く、これに胡椒をかけながら立ち食いする。かなり美味しく、これで£3.7。衛生面では微妙なところだ。
午後の授業は大分クラスに打ち解けてきたこともありクリス・ブラウンとハンバーガーが大好きなフランス人の女性と話していた。来週パリに向かうので、この女性がパリ在住ということでパリのレストランを色々と教えてもらう。現地に住む人から教えてもらったレストランで外れはほとんどない。このパリジェンヌはフレンチより和食やアジア料理が好きなようだった。栄養士の話をすると、味噌汁を作ってほしいと何度もせがまれた。そんなにヘルシーなら納豆も食べてみたいと毎日のように言っていた。
夜は学校で知り合った日本人にホームパーティに誘われ、チェルシーにあるマンションに向かう。手巻き寿司と味噌汁を作りイタリア人が大勢来るので食べさせたいとのことであった。予約してあった刺身を店に取りに主催者の30代の男性と店に向かう。仕事を辞めて6ヶ月間学校に通っているそうでいきいきしている。刺身の値段は確かかなりの値段がした。3パックで1万円くらいしていたように思う。手巻き寿司はイタリア人に大好評で握り方を教えてあげながらの食事になった。あっという間に完食し、共同キッチンがイタリア、ブラジル、韓国、タイ、日本人、トルコ人と多国籍スタンディングバーのようになり、トルコ人にウォッカのような酒を散々飲まされ、ステイ先の門限があるのでアルコールが回る前に10時過ぎに帰宅。