別府のホテルで朝の温泉に浸かり、そこから高速道路で1時間強走り、福岡の門司港に到着。門司港は海の眺めは良いし、明治大正時代に建てられた洋館が立ち並び雰囲気がいい。そしてまたもや晴天だった。九州の雨の景色が全く思い浮かばない。こんな晴れの日に港で海を眺めていると脳の中は空っぽになっていってしまう。九州に来てから一日一日経つうちに悪い考えなどが頭の中から消えていっている。昼に日光を浴び海を眺め、夜は温泉に浸かり、九州の酒のつまみを食べながら酔いが回り、半分二日酔いで起き上がってまた移動する。自分の願望がなんだったのかがぼんやりしてしまう。いや、これからの自分の願望が何かなどを問いてもそんなものはあったのだろうか。ただ何か面白いことにぶち当たりたいということから過去も含めてこうして歩き回っていただけなのかもしれない。
と思った矢先に目の前からまんまビーパップハイスクール風のリーゼント2人組が歩いてきた。やはり面白いことにぶち当たった。赤いカーディガンにスラックスでビーパップハイスクールの週末ファッションのようだ。だが、なんでこんな格好の若者が歩いているのだと思ったら、周りにはリーゼントの男達が結構いた。北九州市というのはこういう文化なのだろうか。
門司港駅は人の往来が多くて建物の写真を撮る観光客が多かった。港を散策していると旧車の展示会をしていたりと、妙に人が多いと思ったらそうか週末なのだ、休日の感覚もなくなっている。門司港で有名な焼きカレーが美味い!と思ってる時間もあまり無かったのだけど、早々と食べてそのまま1時間高速を走って博多に向かいグランドハイアット福岡にチェックインした。ハイアットなんて旅行支援がなかったら泊まらないなと思いながらホテル内を徘徊する。部屋の中は今まで泊ったことがない充実した高級アメニティで笑ってしまう。バスルームにテレビがある客室なんで初めてだ。窓からの眺めはキャナルシティなのでショッピングモールしか見えないが、まぁそれでもここはまた泊まりたいくらい部屋のセンスがいい。そこでまたもクーポン券を3000円もらい初上陸の博多の街を散策する。
博多の街は歩くのに一苦労するくらい大きすぎて、駅周辺からひたすら散策する。人はというとかなりの人が歩いている。ほとんど東京と変わらないくらいのブランドショップがコンパクトに点在している。コムデギャルソンの博多店があったので入って試着なんかして店員と話しをして中州をぶらつく。中州の歓楽街はコロナの影響で客引きも客も警戒し合っているようで話に聞くほどそれほど盛り上がってはいなかった。
夕食はキャナルシティで水炊きを食べて(この夜の店がどの店も満席でなかなか入れなかったが入った店は空いててビールを飲みながらゆっくり水炊きをつついてた)、川沿いの屋台は雰囲気は良いがどこも行列なのでホテルに戻ってせっかくハイアットだからラウンジに行って飲んでたら、カクテルは美味いし客層も見てると面白い。中年の男女がビジネスの話をこんな博多のバブリーなところでしてるのだが、ビジネスの話なんだけどビジネス自慢の言い合いになっていて、どうでもいいけど熱気があってすごく雰囲気に合っていていい。
10月は下旬、シャツ一枚で歩ける気温も良いし、街中もホテル内もほろ酔いで歩けるこの季節の博多の夜は最高に気分が良い。