朝、鳥の囀りで起きると7時だった。昨晩は早めに寝たので、まだ静かな街を散策しようと外に出る。朝方は多少冷え込んでいてウィンドブレーカーを羽織り海岸の方へ向かうと風はあるがそこは地中海の絶景が広がっていた。
青い海と白い建物の中を朝から歩くという、普段にはない清々しい時間。坂をずっと登って行くのだが目の前の全てがBlueだ。朝食を食べたかったがカフェの値段はなかなかの観光地価格。パン屋でパンとコーヒーを買いベンチで食べるが、結局はそういう朝食のようなものが味わい深く記憶に残るものだ。











今日はアクロティリ遺跡に行こうとバスに乗り込む。島内の移動はレンタカーを借りずともバスで十分だった。遺跡の停留所に降りるとレッドビーチが広がり、しばらく海を眺めてから観光客達と遺跡に向かう。
遺跡は紀元前3000年頃の建物が綺麗に残り、当時の部屋には壁画があったという。エーゲ海の文明は火山で滅んだが、相当に高度な文明の生活をしていたとしか思えない。科学とは別の何かが発展し、現代とは違う幸福を求めていたのだろうか。そんなことを考えていると歴史と人類の変化について頭の中で回想が巡ってしまう。人は一体何を求めてそこへ向かっているのだろう、しかも数千年も。数千年探し求めても未だに見つからないものなのか。自分の数十年の生涯だとその答えの何が分かるというのか、なんてね。そんな思索をさせてくれて遺跡だった。




遺跡を出て少し散策したが、近くにあるはずの遺跡は見つからずフィラへ戻る。教会や小さな博物館を見てから昼食へ向かう。島なのでペスカトーレに期待してイタリアンの店に入る。どのスパゲティも20ユーロの観光地価格。1ユーロ170円の今、円安がきつい。しかし運ばれてきた皿には大きな魚介がたっぷり。素晴らしく満足の味だった。これぞ地中海。



あとはサンセットの時間を待つだけになり雑貨屋などを回っているとその時間に近づいてきた。サンセットのスポットに行くと皆が海を眺めている。カフェやレストランから流れてくる音楽はBlank&Jonesのようなチルアウトで地中海の夕陽と絶妙な選曲だった。それだけでここに来た価値がある。
そんな至極の時間に浸っていると、その瞬間、突然音楽がバラードに変わり、何だろうとレストランを見ると、角の席で夕陽の沈む中、男性がひざまづいてテーブルにいる女性にプロポーズをした。一瞬女性は固まり、そして抱擁(笑)あの夕陽の中でプロポーズされたら、そりゃ承諾してしまうだろう。










サントリーニ島は観光客だらけの少しミーハーな島だという先入観があったがそれは完全に払拭された。エーゲ海も教会も街並みも美しすぎる。自分には合わないんじゃないかと思ってたのが、気づけばすっかり「サントリーニ男」になってしまった。これがサントリーニの魔力なのだろうか。
夜、海岸の灯りを眺めながら歩き、夕食は地元のスーパーで地ビールとチーズ、そしてスブラキも買いホテルの部屋で静かに食べる。
明日の朝は5時のバスに乗って空港へ行かないとならない。次は北ギリシャのテッサロニキへ向かう。





