ロンドン留学記とベルリンからパリへの移動の記録 5 【2015.3.12-2015.3.28】

【3月18日(水曜日】

ショーディッチ(Shoreditch)

この日もブリックレーン近くにあるショーディッチに向かう。イーストロンドンの勢いはここにあり、ウェストロンドンが高級エリアならばイーストロンドンはクリエイターが集まるエリア。自分も雰囲気的にイーストの方が馴染む。ただイスラム教徒が非常に多く治安はあまり良くはないが、最近は改善されたようだ。このショーディッチハイストリート沿いにはアジアン料理のレストランが並んでいる為、また友人お勧めのベトナム料理屋へ向かう。レストランはどこも高いし、ステイ先でも料理は油が多いので、胃に優しいアジア料理店は重宝する。昔は海外に来たら、現地での食事をしなければと思っていたが、最近は回数が増えたせいか、そういった気負いがなくなり、無理せずアジア料理店や和食の店を探すようになった。少し長い滞在になればなるほど、日本人の体質に合った食生活を求めるようになる。

昼食はCay Treというベトナミーズで野菜が沢山入ったフォー。これで約£10。午後の授業を終え帰宅。この日の夕食はファラフェルとコーンスープ。ファラフェルはゴマソースがかかったヒヨコ豆のコロッケ、ピクルスをパンに挟んで食べるもので、イスラエル料理かと尋ねると中東ならどこでも食べられるとの返事。家庭料理でファラフェルが出るとは思わなかったが、ステイ先の夫婦はマケドニアとクロアチア出身なので昔から作っていたのだろうか。

ホームステイ先での夕食”ファラフェル”

 以前、イスラエルを訪れたことがあり、その時はこのファラフェルとイスラム教徒の店でシュワルマというスライスした羊肉をパンに挟んだケバブの一種を良く食べていた。初めイスラエルはエルサレムにあるメアシュリームという街で食べたのだが、店内や売店が超正統派と呼ばれるシルクハットにロングジャケットを着用した揉み上げの長いユダヤ人ばかりだったので、日本人の自分がかなり目立ちじろじろ見られたことがあるので、思い出があるメニュ-である。

ユダヤ人の友人からも閉鎖的なメアシュリームで食べたことに驚かれた。イスラエルのレストランはユダヤ教徒で色々な決まり事があるので、一般のレストランとコーシェルと呼ばれるレストランに分かれる。ひづめが分かれてて反芻する肉しか食べてはいけないなどの決まりがあり、マクドナルドもこの二つに分かれて出店しているので面白い。

コーシェルでステーキを食べたが、肉の血を抜かなければ食べてはいけない決まりがありパサパサで美味しくはなかった。エルサレムは危険な場所と報道されているが、首都のエルサレムは旧市街と新市街に別れており、街並みはほぼヨーロッパの様で綺麗なところだった。ここに行くと、ユダヤ教徒、イスラム教徒、キリスト教徒が直径2km位の小さな旧市街の中で分かれて嘆きの壁を中心に生活しており、何冊もの世界情勢の本を読むよりも今の世界で起きている問題が一目で理解できる場所である。そして今いるロンドンで生活する人々を想像すると欧米人のようだが、兎に角イスラム教徒が目立つ。実際ロンドナーと呼ばれる人々は4割程度であとは移民なのだそうだ。街中の高級ブティック、レストランはベールを被ったムスリム達でいっぱいでデパートのハロッズやハーベイニコルスの中はまるで中東に来たような錯覚さえ覚える。

ピカデリーサーカス。ベールを被ったムスリムの姿をよく見かける。2013年8月撮影。
デパート内の高級店はムスリムに占領されている状態。中国人より多い。
イーストロンドン

【以前、訪れたイスラエルの画像】

エルサレムにあるメアシュリームという街。2013年4月撮影。
エルサレム旧市街の入り口の門
エルサレムのファストフード店のファラフェル。ピクルスが大量に入っている。
旧市街で食べたシュワルマ
エルサレムの新市街。街並みはヨーロッパのようである。数年前、テロ行為のインティフィーダーによりこの辺りの建物が爆破された。

【3月19日(木曜日)】

留学生とのホームパーティ。刺身を購入してきて手巻き寿司を作って食べた。

途中までしか見ていなかったナショナルギャラリーに行く。ロンドンの博物館やミュージアムは無料のところが多く、大英博物館も無料だ。物価は高くてもロゼッタストーンやエジプトのミイラで有名な大英博物館が無料であれば見ない手はない。ほぼ毎日、午前中はミュージアム巡りとなった。

ナショナルギャラリー

前日に友人からショーディッチにあるソルトビーフのベーグル店が有名だとメールがあり、日本でソルトビーフのベーグルなど見たことがないので向かってみる。ロンドンブリッジを渡り向かったがwifiが繋がらなく場所が分からないので人に聞きながら向かったが行列ができていたのですぐ分かった。

BEIGEL BAKEは有名なジャンクフードの店でベーグルは柔らかくてマスタードをつけたソルトビーフは厚く、これに胡椒をかけながら立ち食いする。かなり美味しく、これで£3.7。衛生面では微妙なところだ。

 午後の授業は大分クラスに打ち解けてきたこともありクリス・ブラウンとハンバーガーが大好きなフランス人の女性と話していた。来週パリに向かうので、この女性がパリ在住ということでパリのレストランを色々と教えてもらう。現地に住む人から教えてもらったレストランで外れはほとんどない。このパリジェンヌはフレンチより和食やアジア料理が好きなようだった。栄養士の話をすると、味噌汁を作ってほしいと何度もせがまれた。そんなにヘルシーなら納豆も食べてみたいと毎日のように言っていた。

 夜は学校で知り合った日本人にホームパーティに誘われ、チェルシーにあるマンションに向かう。手巻き寿司と味噌汁を作りイタリア人が大勢来るので食べさせたいとのことであった。予約してあった刺身を店に取りに主催者の30代の男性と店に向かう。仕事を辞めて6ヶ月間学校に通っているそうでいきいきしている。刺身の値段は確かかなりの値段がした。3パックで1万円くらいしていたように思う。手巻き寿司はイタリア人に大好評で握り方を教えてあげながらの食事になった。あっという間に完食し、共同キッチンがイタリア、ブラジル、韓国、タイ、日本人、トルコ人と多国籍スタンディングバーのようになり、トルコ人にウォッカのような酒を散々飲まされ、ステイ先の門限があるのでアルコールが回る前に10時過ぎに帰宅。

ブリックレーンにあるベーグルベイク

ロンドン留学記とベルリンからパリへの移動の記録 4 【2015.3.12-2015.3.28】

【3月16日(月曜)】

月曜から学校が始まり、初日はクラス分けのスピーキングテストがある為、昼までに行かなければならず、朝はいつも通り食パンとコーンフレークと珈琲のみ。午前中ナショナルギャラリーを少しだけ見て、昼に学校へ。テストを受ける為、ほとんど時間がなかったので学校のすぐ近くのバーガーキングで昼食。これで£6。スピーキングテストの結果、先生から一つ上のレベルでやってみるよう言われUpper intermediate(中級上)のクラスに入れてもらえることになった。 ロンドンに来る前に日本で学校のwebで試験を受けたが、その時の結果はintermediateであった。上のクラスになると周りの生徒のレベルが上がるからこちらとしては勉強になる。自分みたいなレベルがいるとやや迷惑になってしまうが。

午後のクラスはフランス人が多く、その他はイタリア人、スペイン人、ブラジル人、中国人、韓国人、日本人は自分ともう一人。もう一人の日本人は後で分かったが綺麗な顔立ちだと思ったらある芸能事務所に所属して女性だった。その合計9人。先生のブリティッシュアクセントが非常に面白い。帰りにスーパーで水をまとめて購入。ロンドンの水道水は飲めると言われたが、体調管理の為なるべく購入した水を飲むようにした。家では浄水器があるが、硬水の為、白いものが機器にこびりついている。キッチン周辺にも白いものがついており、シャワーで髪を洗うと髪の毛ががさがさになってしまう。スーパーで食材を見ると野菜やパンは手頃な値段だった。キッチンがあれば自炊して安く済ませそうである。夕飯はピラフの上にソーセージがのったもの。やはり量は多い。

この日の夕食

【3月17日(火曜)】

朝食を食べ、授業は午後2時からの為、シャーロックホームズ博物館へ。ここはロンドンの伝統的な家具や雑貨などが室内に置いてあり、ホストに見ることを薦められたので行ってみた。ワトソン氏の書斎や被っていた帽子、パイプなども置いてあり古いインテリアに囲まれた部屋で興味深い。入場料£10。

見終わった後はロンドンで食べたかったフィッシュ&チップス。またブリックレーンの方へ行き、創業1945年のpoppiesという店で。ビネガーをたっぷりかけてタルタルソースをかけて食べる。これはシンプルで本当に美味い。一度食べたらしばらくは食べなくても良いが、このランチとドリンクの紅茶で£13.7。

 

学校で14時からの授業を受ける。周りの生徒の何が優れているかと言えばリスニング力とボキャブラリーの数のようだ。Intermediateレベルだとなかなか伸び悩む時期なので英語が楽しくない時期。もう初歩に戻ってコツコツやるしかない。どうしても返答が単調になってしまって自分でも退屈だと思ってしまう。
 Advanceのレベルの人は畳みかけるような重文や関係詞を使って話すことができて自分からすると羨ましい。Beginnerが英語の楽しさを知る時期だとすればIntermediateレベルの人は英語の厳しさを知る時期なのだそうだ。とは言え、通ってる学校はグロスター駅にあって、授業の後はキングス・クロス駅のPlatform9 3/4を通って大英図書館で自習ができ、家に帰ればまたホームステイ先での会話が必要になるという環境。これなら最初の基礎から復習し直すモチベーションだけでも出てくる。今回一週間だけの留学だがヨーロピアンと一緒に勉強するというのは効果的だ。夕食は昼に続きフィッシュ&チップスとビーンズ、サラダであった。

キングスクロス駅の9と3/4プラットフォーム。写真を撮影してくれるサービスがある。
キングスクロス駅。ここから特急がでており、前回に来た時はイギリス北部のヨークとスコットランドへ行った。
大英図書館
この日の夕食

ロンドン留学記とベルリンからパリへの移動の記録 3 【2015.3.12-2015.3.28】

【3月14日(土曜)】

この日ホテルからWest Brompton駅近くのホームステイ先へ移動することになっており、朝食は前日と同じものをホテルでとり、13時にホームステイ先にチェックイン。ホスト夫婦と面会し部屋に案内してもらう。土産に”水戸の梅”を持参した。食べられるのかどうか不安だったが美味しい言いながら全部食べていた。10歳の女の子と3歳の男の子もいて家族は4人。

ホームステイ先の自分の寝室。上下どちらのベッドを使用しても良いと言われる。
リビング 夜はサッカーのチェルシー戦を見ながらビールを注がれる。

自分の荷物を整理し、近所を散策する。この辺りは5分も歩くとチェルシー、ケンジントンという高級住宅街にあたる。ここはロンドン市内では格段に富裕層の集まる場所にあたり芸能人や官僚などが多く住む最も高級な地域。亡きダイアナ妃の旧住居もこのあたりにある。10日間の滞在だったので、観光も含め交通の便もよいこの辺りのホームステイを希望してみた。こういった世界の中でも高級な場所に滞在してその空気を味わってみることも良い経験になる。日本には階級制度など今ではもう無いに等しいが、ロンドンでは階級制度はまだ健在といえる。有名なキングスロードまで歩き遅い昼食。昔は若者がたむろしていた通りだったが今では高級ブティックが並んだ通りになっている。この辺りのレストランの見た目は普通のレストランだが高級店並の価格だ。

ホームステイ先の近隣 チェルシー

チェーン店のPret a Manger。どこでもよく見かける店で手作りサンドイッチのチェーン店でオーガニックを謳っている。インターネットwifiが使えるので滞在中この店は時々使っていた。サンドイッチとコーヒーで£5.25。味は美味しい。

Pret a Mangerのサンドイッチ。
キングスロード。無印良品の店舗もこの通りにあり値段は日本の倍。

夕食はホームステイ先での初の食事。毎晩7時頃に用意される。この日はチキンナゲットとポテトフライ。それにグリーンピースと野菜の付け合せ。パン。ペプシ。美味しいとか不味いとかではなく、これは冷凍のチキンナゲットとポテトフライなのでお腹にたまるだけの食事であった。イギリス人は食にあまり気を使わないということがよく分かったが、明日からの食事が少し不安に思われた。

ホームステイ先の夕食。ビールは毎晩注がれる。

【3月15日(日曜)】

朝食はセルフでキッチンにあるものを何でも食べていいと言われ、何があるかと見ると、食パンとコーンフレークと牛乳という質素なもの。家族がみんなコーンフレーク等をささっと食べてすぐ出かけるような毎朝だった。

日中はカンデムタウンという街で日曜日なのでマーケットが開かれておりそこへ向かう。色々な店が出ていて屋台もたくさんあった。中華の屋台で酢豚を買ったが失敗。不味い。ロンドンならではの適当な味付けの£6。少し気を抜くとこういう外れを引くのが海外なので、こういった失敗を繰り返すことにより良い店を見つける判断力がつくと思い前向きに考える。

東ロンドン(East London)のホワイトチャペルにあるブリックレーンが今ロンドンでかなり盛り上がっている場所で、雑貨屋、レストラン、ビンテージショップなどが多数あり、こちらも日曜日なのでマーケットが開催されていた。この辺りはベトナミーズレストランが多くベトナミーズ通りのようなものができており、イスラム教徒も多く、デザイナー、文化人など多種多様な人種が集まり混沌としている。とにかくかなりの人であった。夕飯はホームステイ先にてバジルのパスタとハム。それにビールとワインを注いでくれた。ロンドンの家庭料理はこれだけでいいのだろうかと思ってしまうほど野菜が一つもなかった。量が多くお腹に貯まれば良いような食事である。

ブリックレーンのサンデーマーケット
ホワイトチャペルギャラリー
イーストロンドンからソーホーへ歩いてみたが非常に距離があり後悔した。
ホームステイ先の夕食
出発前にたまたま発売された雑誌、ロンドン特集のBRUTUS。これを読みながら歩いた。

ロンドン留学記とベルリンからパリへの移動の記録 2 【2015.3.12-2015.3.28】

【3月12日】

初日はホームステイ先のチェックインが3.14(土)からなのでロンドン到着後始めの2日間はホテル滞在にした。

飛行機はANAだったので機内食は和食が選べて美味しかった。機内食で美味しいのはANAと台湾のChina Airline、エールフランス、ルフトハンザくらいだと思う。自分が食べた航空会社でそれ以外で美味しいと思えた機内食はあまりない。現地のヒースロー空港に到着したのが、午後3時だったのでパディントン駅の近くにあるホテルに着いたらすぐ二度目の夕食をすませ近くを散策し就寝。時差は9時間戻る。夕食は機内ですでに食べ終わっていたので、簡単に近くの小売店で買ったサンドイッチと水と非常食用にスナック菓子のオレオ。たったこれだけで£4.26=767円。(サンドイッチ=£1.99、水£1.19、オレオ£1.08)やはり物価の高さを感じる。ホテルの周辺はすでに桜が咲いており夜桜が綺麗であった。

パディントン駅、ホテル周辺
ANAの機内食

【3月13日】

この日の朝は、宿泊費がキャンペーンプライスだったこともあり朝食は含まれていなかったのだが、お願いしたところ無料でつけてくれることになった。メニューは食パンとゆで卵とフルーツとヨーグルト。それに牛乳と珈琲等。ホテルはagodaホテルのサイトで検索しキャンペーンプライスでUS$62/1泊。エレベーターなしだが眺めの良い小さな部屋である。

1年半ぶりのロンドン散策。パディントン駅からハイドパーク、バッキンガム宮殿まで歩き、衛兵交代式を見る。

ハイドパークでブラジルから観光で来たという男性に写真を頼まれ撮ってあげた後、紙幣のデザインの話しをされブラジルの紙幣を見せられた。日本に興味があり日本の紙幣はどのようなデザインか見たいとのことだったが、小額のポンド紙幣しか持っていないことを伝えると残念がられた。その後、日本の観光地やサッカー選手の話しをされ、どうしても日本の紙幣が見たいとせがまれたが断った。一度、財布の中味にあるポンド紙幣を見せたが、日本円ではないので帰っていった。何か怪しいと思い後で調べると有名な詐欺師であった。ここで日本紙幣を見せると、その中から何枚かマジックのように何枚か引き抜いてしまう。留学生の日本人もやられた人もいるそうだ。以前別の場所で似たような詐欺に引っかかったことがあるが、サッカー選手の名前が出てきた時に怪しいと思ったがまさにそれであった。実際に日本円は持ってはいたのだが、自分のそれは非常に取り出しにくいところに入れてある。財布やiPhoneも自分でも取り出しにくいほどでスリには警戒している。

Soho
チャイナタウン
C&R CAFE

その後、トラファルガー広場を通り、中心のピカデリーサーカス駅へ。この駅の近くに中華街があり、友人から安くて美味い店を何件か教えてもらっていたため、昼食はマレーシア料理のレストラン、C&R CAFE。人気メニューは海南チキンライス。飯が汁を吸っていてばくばく食べられて美味しい。学生食堂のような雰囲気。ジャスミンティーがついて£8.5。ロンドンにしては比較的安い。東京と同じか少し高い金額。駅の近くに日本の食材を扱っているスーパーを見つけ中を見ると調味料は色々と置いてあり味噌の種類も豊富。途中、喫茶店に寄り珈琲、£1.8。

大英博物館、コヴェントガーデンを回り、夕食は現地に数店舗あるスーパーのM&Sでサンドイッチを買いホテルで食べる。遅い時間に行ったので値引きされていて£1.35。通常は£2なのでロンドンのサンドイッチは大体400円と考えればいいだろう。

ピカデリーサーカス駅 
大型電光掲示板に映る日本企業で最後まで残ったTDK。この10日後の3月24日を最後にTDKも掲示板から撤退することとなった。
Sohoにある日本の料理食材専門店。中国、韓国の食材も取り揃えている。

ロンドン留学記とベルリンからパリへの移動の記録 1 【2015.3.12-2015.3.28】

【以前、と言ってももう今から5年前に書いたテキストになるが、ロンドンに語学留学をしたことがあり、短期の語学留学ではあったが非常に忘れられない記憶なので、またここにあげてみようと思う。ロンドンからドイツ・ベルリン、フランス・パリへと移動しており、これはヨーロッパ周遊としても快適でもう一度行ってみたい旅程の一つ。長い記録なので数回に分けてあげていこうと思う。】

何故ロンドンにしたのかという理由は、まずこの旅程は飛行機のマイレージが貯まっていた為、ヨーロッパ内の空港ならば他国へのアクセスが簡単ということもあり、どの国でも良いというあいまいな理由から始まっている。

 空席が出たのが、往路はイギリス・ロンドンで復路がフランス・パリからの帰国というチケットだった。因みに初め行きたい国はスペインだった。スペインはとにかく食が安価で美味しい。ロングステイをしながら食生活を見てくるということを体験してみたかった、これが最初の目的である。だが、1月に体調を崩したことがあるため、医療機関、治安ともに問題のないロンドンで滞在をすることにした。

 ロンドンといえば、1年半前に訪れたことがあり、とにかく物価が高く貧乏旅行で行ったつもりでも、食生活も買い物でも全てが高級な生活になってしまったという思い出がある。イギリスは戦争に負けたことのない国である。グリニッジ標準時や母国語の英語を持つ世界の覇権国家であり、世界の首都でもある。そしてポンド通貨の価値は世界の中でも高く、過去に$1=360円という時代があったが、調べるとその時に£1=1,000円だったそうだ。そんな物価の高い都市に滞在するということはどのようなことなのか、果たして通常の生活をすることは可能なのか、現地の人々の生活を観察しながら試してみたく思い、それを実行することにした。

 物価が高いと何度も書いてしまったが、ロンドンにはそれでも見るべきところが色々とある。ロンドンにはオーガニックブームがあり今ではそれが定着した感があり、街中のオーガニックレストランは賑わっている。和食のレストランも人気で讃岐うどん店やラーメン屋などはよく見かける。イギリスは飯が不味いという話は過去のもので、確かに他国に比べると不味いものも多々あるが、事前に調べれば美味しい店もフレンチからタイ、ベトナム、中華料理等、多数見つけることができる。

 今回は安い費用で、しかし健康的で美味しいものが食べられる生活を目的にしているので、まずは滞在先をどのようにするか考えた。ロンドンのホテルは高い。£1=180円ということは、東京の約2倍の物価である。何をするにしても2倍の金額がかかる。それにVATという消費税が20%。地下鉄の初乗りは£4.5で£1=180円の時期だと日本円で約810円である。オイスターカードという日本でいうスイカカードがあり、これを利用すると若干安くなり、初乗り£2.1で約380円。ロンドンはゾーンが1から6に分かれていて、ゾーンの移動が遠くなればこの金額も上がる。ロンドン滞在日数は10日間。これを全てホテル滞在にすると、滞在費と食費でかなりの金額になることが考えられた。ホテルは安くても街の中心のゾーン1,2で滞在するなら小さな部屋でもかなりの値段になる。食費も外食すれば定食程度でも一回で2,000円はする。

これをどうすればいいか考え、語学留学をホームステイでという手段を思いついた。一週間の留学をして、ホームステイにすれば食事も提供されキッチンもある。語学も勉強できるのであれば一石二鳥だ。ちなみにロンドンは英語が母国語ということもあり、意外と安い学校があるという話は聞いていた。何件か学校を問い合わせをした結果、ロンドン留学センターという現地の代理店の紹介で、Frances King校が午後のレッスンとホームステイ(1,2ゾーン)で1週間で総額£423ということでそこに入学することにした。食事がついて、英語の授業が受けられ、ホームステイなので24時間英語漬けになれることを考えれば高くはないだろう。そしてロンドンの家庭での食生活を垣間見ることができるのである。気分は高まった。

Frances King

https://www.francesking.com/

ロンドン留学センター

https://www.london-ryugaku.com/

映画「ノマドランド」

理想としては最高の生き方であり、実現しようとすれば様々な困難な場面と向き合うことになる。しかし、家から外の世界に出るということはそういうことであり、多くの事を見て体験することができる後者の方を僕は好む。やはりワイルドに生きたほうがいいし、みんなその方向へ向かっていってほしいという想いがあるから、こうしてテキストを書いている趣旨もある。特に歳を重ねていくにつれて自分に残された時間も限りがでてくる。そこで今までの自分や取り囲まれていた環境と決別しなければならないのだが、それは容易ではない。勇敢さが必要だ。

車上で生活するのか、路上か、それとも住居を転々とするのかは、手段こそ違うが移動しながら生活するということは同じだ。それは旅へと繋がり、それはつまるところノマドの生活だ。僕の場合はノマドという言葉は昔から頭の片隅にはあったが、特にそれに拘りはなく、ノマドの生活をしたいといった強い願望もないのだが、しかし転々と住まいや仕事を数年おきに変えているので非常に緩いノマド生活の様でもあった。その間、他の場所、特に海外へはちょくちょく出向いているので、地に足を固める気などはさらさらない。

この映画「ノマドランド」を見て、これに出演している人々の会話や言葉を聞いていると自分の考えと共通している意見が多々あった。そこには実際にノマドライフを送っている人を出演させているので、リアルにグレイトフルデッドみたいな老人が出てきたりする。今でこそノマドというライフスタイルに付加価値がついたようなものだが、言わば日雇いの浮浪者つまりホームレスとの違いはなんなのだろう?という疑問に対しては、「ホームレスでではなくハウスレス」という返答が返ってくる。

今現在のノマドというスタイルは現状の金融システムから離れ、今までの自身のキャリアと決別し、見栄を捨てて自分の見たいものや会いたい人を探し続けながら移動するということで、保守的な生活、つまり安定した収入、マイホームと家族、見た目を重んじる人からすれば、すこし変わっている人と思われてしまう。

映画ではキャンピングカーで移動している。これも非常に楽しそうな生活だ。この映画ではリーマンショックでのサブプライムローン問題で仕事や街を失った人を題材にしているのだが、今後こういったノマドの生活をする人は増えるだろう。パンデミック後の世界。仕事を失った人々、思考を変えた人々、テクノロジーの恩恵を受けた人々。数年後の未来、住居も車もシェアされていく時代。そんな自由な時代に一つの地点に留まる理由があるのだろうか。

主人公のファーンは逞しい。まだまだテクノロジーの進歩のない時代、歳も還暦を過ぎているにも関わらず、日雇いの季節労働者として転々と仕事を変え移動していく。肉体労働の仕事を手早く済ませ住まいでもあるキャンピングカーへと戻る。彼女のその力強い生きる源はどこから来るのだろうかと考えると、やはり素晴らしくドラマティックな風景や出会う人々との場面があるからなのだ。それは外の世界でしか巡り合えない。

映画「ポンヌフの恋人」

映画「ポンヌフの恋人」を見た。見たと言っても初めて見たのは16か17歳の頃で、この時に何回も見た。しばらく見てなかったのだけど、動画配信で良い画質で見てみたいとは思っていても、なかなか配信に巡り会えなくて、そんな折にAmazon Primeで見ることができた。今年は監督のレオス・カラックスの新作も公開するし、このポンヌフに関しては今年30周年なのだそうだ。30年。そんなに経ってるのか、笑

さて、このフランス映画、今見てもかなり面白い。当時は何というかカラックスなんかに刷り込まれてた部分もあるので夢中で見てしまっていたが、今落ち着いて見るとどうかと言えば、ジュリエット・ビノシュとアレックス役のドン・ラヴァンの二人の浮浪者のポンヌフ橋での生活がとんでもなく重苦しい映像で撮られており浮浪者ファッションが物凄くカッコいい。

話の内容の大半は暗い。そして二人の感情が、ぶつかり合って熱い。暗くて熱くてどろどろしていて、あまつさえ浮浪者での生活が汚いので見た目も酷い。そんな生活の中での純愛と傷を労るような話でもはや全てが真っ暗になってしまいそうなところでパリの街に革命200周年の花火が上がり二人が橋で踊るシーンは素晴らしい。それ以外にも素晴らしいシーンが多くあって、昔何度も見ていたのに忘れてしまっていた。

この映画以外にもカラックスではポンヌフの前作の「汚れた血」もAmazon Primeで配信していて、出演しているジュリー・デルピーは驚くほど綺麗で、今は映画監督にまでなっているが、これらの90年代の映画はやはり今ある映画の原点なのだ。

Chloe

6月は特にこれといって出歩くこともないのだが、仕事柄コロナウィルスのワクチン接種を受けたら2回目接種後に発熱して倦怠感とともに体調の悪い5日間を過ごした。これから先、体調が酷く悪くなった話がSNSやらで拡散されるだろう、と思いながらベルサイユのばらを読んだ後のニュースで面白いものがあったのだが、ベルサイユ宮殿内にホテルができて宿泊できるというニュース。

https://www.cnn.co.jp/travel/35171755.html

https://airelles.com/en/destination/chateau-de-versailles-hotel/page/spirit-of-versailles

敷地内のど真ん中に滞在できるというもので宿泊費は1700€(約22万8000円)、この値段をどう捉えるかは、おそらくベルサイユのばらファンならば宿泊する方も結構いるのでは?部屋数は14室。ホテル内のレストランはアラン・デュカスがマリー・アントワネットに献上されたクラシックなフランス料理を提供するそうで面白い。最初は予約が埋まって予約できないだろうけど、どういった面子で泊るのかが少し疑問。大抵はカップル旅行なんだろうけど、気になるのは歴史オタクの人々。この方々が泊まったら興奮状態で夜も敷地内を歩き回って大盛り上がりをしてそうだ。なんてったってベルサイユ宮殿の夜だ、パーティーを開催してワインをあけるしかない。

そんなことを想像していたら、もうすぐパンデミックも終焉に近づいてきてるのだと感じるのだが、別のニュースでは、日経新聞では「10年後の日本の財政破綻率は50%」という記事。詳しくはないが、整合性が極めて高いDSGEモデルを使用してこの確率を出したそうだ。今回の新型コロナ対策によって、国の財政が悪化しているので、こういう結果が出たようだが、以前から破綻すると言われてきたのがここにきて前倒しになったようなものだろうか。にしても、この話や何年以内に大震災という話も恐怖感を煽っている側面があるので何とも言えないけど、確率で出すとそういう答えになってしまうので、きっとコロナ増税にして%を減らしていく策なのだろう。ただこの状況で増税になると、数字での計画よりも人々の疲弊が疲弊を呼びとんでもないことに繋がりそうだが。

そして今年のダボス会議のテーマが「グレートリセット」。だったのだがシンガポールにて開催される予定がウィルス拡大の恐れがあるため中止。しかし、テーマがテーマなのでまた再度開催するだろう。このグレートリセットは現状の経済や社会を一度リセットして作り直そうという趣旨のもので、以前このタイトルで本も出版されていた。パンデミックや世界経済、情勢からすると非常に分かりやすいテーマへの流れ。きっとみんなの思考もそういう方向へ向いていくのだろう。しかし、人間の歴史なんてリセットしてもしきれないくらいの失敗をしており、これから先の未来も失敗するし、失敗するのが本来の人間なわけで、このテーマに沿って話合ったから解決するかといえば流れは変わっても解決することはない。ただ生きているだけで問題を惹き起こし、毎年毎年を激動激動と言い放ち、いつもが激動なら激動でなくそれは日常なのではないかとも言えるその中で楽しい日々と憂鬱な日々を送るしかない。

先日はエルサルバドルではビットコインが法定通貨として採用されることが決議された記事もあった。こういったニュースを眺めていると、これはリーマンショックの時よりも、前置きというか下準備のニュースが色々ありすぎてまだ始まっていないアフターコロナはどうなってしまうのだろうか。

とは言っても、そんなことを考えているよりも音楽や読書や映画、食事のことを考えているだけでもう沢山なのだが。

最近、身体が疲れていた時に流していたのは、デューク・エリントンのクロエ。

Duke Ellington/Chloe

ボリス・ヴィアンの小説「日々の泡」にでてくるヒロインの名前もクロエ。この曲のタイトルからとったようですが、何とも気怠くてワクチン接種後の微熱にちょうど良い。

そういえば小説に登場するクロエは肺の中に睡蓮ができてしまう病になったのではなかっただろうか?

「ベルサイユのばら」を読み終えてビストロで鴨のコンフィを食べる

たまたまベルサイユのばらの文庫本を借りることができた。ベルサイユのばらは子供の頃にテレビでも見ていたし実家に置いてあった漫画も読んでいたので、内容はよく知っていたのだが今読み返してみても非常に面白い。読み終えた今、頭の中はすっかりフランス革命になってしまった。

マリーアントワネットの普段の生活は昼近くに起きてゆっくり身支度をし、さてこれから何をして遊ぼうか考える。お気に入りの女官たちを集めて、ベルサイユの一角にプチ・トリアノンという農家を見立てた家を建て女官たちと遊ぶ。夕方からは芝居を観に行き9時半頃から夕食をとり、賭博や舞踏会に繰り出す。

ルイ16世は狩猟に行くか錠前を作ることしかやることはなく、バスチーユ監獄が暴徒に襲われた時には日記に何も書いていない。この王様は狩猟のことしか日記には書かないそうだ。

この二人はたまたまその地位についてしまったが為に、このような運命を辿ったのであろうが、それが今からたった200年前。それほど昔ではない当時にやっと人権というものを人々は認識して革命を起こして今に至るということを考えると、このわずか200年前は人の知識というものは多くの人々に広めるにはかなりの時間を費やしたのだ。

漫画の中にはロベスピエールやベルナールシャトレ、オルレアン公と若い法律家、新聞記者などがパレ・ロワイヤルに集まりサロンを開き政治経済、文学、演劇、音楽について語りあっている。オスカルもそこへ参加することになり、ジャン・ジャック・ルソーを読むように勧められ、「世界が貴族のためだけにあるんじゃないってことがよくわかるよ」と告げられる。そして自宅でルソーの本を読んでいると、父親から「謀反人か平民の読む本だ!」と怒鳴られてしまう。

ベルサイユのばらで一番好きな登場人物は誰かと聞かれれば、子供の頃からロベスピエールであったがやはり革命家という響きに魅了されたし、おそらく自分は知らず知らずにうちに左の思考が染みついていたのかもしれない。そういえば昔、会社の上司から「お前は自分では分からないかもしれないけど、お前の考えていることは左なんだ!」と怒鳴られたれたことがあり、仕事帰りに書店で右と左についての本を探していたことがある。しかし自分は特に悪いことは何もしていないのだが。(笑)

今になってベルサイユのばら読み終えると、誰が一番好きかということはなかなか決められず、一人一人が重要な位置にいて誰一人が欠けてもこの革命は起きなかったのだと思うと、非常に難しいパズルのようだ。悪く描かれている貴族がいなければ革命は起きないし、マリーアントワネットがいなければ良かったのかと言えば、あの税金を使った贅沢三昧の生活がなければ国民も行動しなかった。

初めてフランスのパリに行った時、友人からコンシェルジュリーへは行ったほうがいいと勧められていた。コンシェルジェリーはマリーアントワネットが収容されていた最期の牢獄であり、実際のそれを見てみて動揺し悲しい気持ちになった。行ったことがある人は知っていると思うが、中には貴族の人形が牢獄に詰め込まれていたり、マリーアントワネットは机に向かい座っており、こちらに背中を向けており少しゾッとしる。僕はベルサイユ宮殿に行った次の日にここへ行ったのだが、その落差が激しすぎるので少し消沈した気分になりパリを歩いていたように思う。大体、観光名所になっているコンコルド広場やバスチーユなど今は普通の広場ではあるが、ベルサイユのばらを過去に読んでいる自分としては革命の血の流れた場所でそれほど穏やかな場所のイメージではなかった。しかし、もしパリに行くのであればベルサイユのばらは読んでから行ったほうが格段にいい。

漫画には首飾り事件を起こしたジャンヌ、宮廷のデュバリー伯夫人、ポリニャック夫人などが資産を狙う金の亡者になっており日々贅沢と浪費によって敵を作り、アントワネットも好き嫌いがあるようで何人もの敵を作ってしまう。

しかし、調べてみるとこのポリニャック夫人、彼女は革命が始まるや否や資産を全てもってオーストリアへ逃げて家族と共に暮らすことになる。しかし、偶然にも病死したのはマリーアントワネットが処刑された年と同じだったそうだ。対して革命家であったロベスピエールであったが彼も断頭台で処刑されることとなる。過ぎ行く時の中で様々なものが白く塗りつぶされていくのだ。

フランス革命のことを考えだすと止まらいのでこの辺で終わりにするが、この貴族と平民の身分制度が二極化を表しており、今現在とこれから先に、また二極化の現象があるとすれば(実際は今も起こっているのだろうが)このようなものなのだろう。二極化された人と人の差は何かと言うと「たまたまそうだった」というようなことでもあろうし、「その時とった行動はどういう行動だったのか」、ということもフランス革命から読み解ける。

革命は誰にも止められない。一部の人々のエゴや欲に振り回された民衆はいつか暴徒化する。これから先の時代に身分制度があるとすれば、貴族と平民の関係は、貴族をホワイトカラーだとすれば平民は一般人であり(全てではないがここにブルーカラーが入るのであろうか)それは言い換えれば奴隷でもある。しかし、機械化が進めばホワイトカラーも含め、奴隷のような仕事は機械が請け負うようになり、全ての民衆が貴族のような生活をすることになる。

貴族であれば格上の生活ができ安泰かというとそんなことはなく、ベルサイユ宮殿内での煩わしい人間関係や欲望に人々はまたもや悩まされるのだ。マリーアントワネットは普段の生活では何もしないで良かった。家事も育児もだ。

そんなアントワネットの言葉は「私は退屈が恐ろしいのです。」

この言葉は、すべき仕事がなくなった未来の人々にも起こりえることであろうし、ましてや今のパンデミック下で動くことのできない不自由で憂鬱な生活にも当て嵌まるような気がする。

読み終えたあと、偶然近くにいた友達と千葉の柏市に行くことになり、たまたま通りすがったフレンチビストロのMa Cuisine(マ・キュイジーヌ)という店で男二人が鴨肉のコンフィとまぐろのコンフィを食べる。鴨肉は身は柔らかく皮はパリっとしており美味い。

お酒は飲めない状況下だが、フランス料理の店内にいると頭の中ではまだまだフランス革命が続いてしまう。いや、もしかすると今のこの状況も革命の最中なのか?

賭場

ビットコインと東京オリンピックのことについては最早、巷のあらゆるところで騒いでいる状況になっているので書くのはやめていたのだが、ビットコインに関しては最近の暴落、オリンピックに関しては緊急事態宣言により、今この瞬間、相当おもしろくなったので少しだけ記す。

今年、前代未聞の面白いことが二つあって、一つはビットコイン。もう一つは東京オリンピックだ。本題のビットコインについては後記するが、まずは東京オリンピック。自分の叔父は前東京オリンピック1964年時に聖火ランナーとして力走しており、オリンピックには若干縁があるような気がする気になっている(笑)。(本当はそれほど興味はなかった)というか去年までは興味はなかったが今年のオリンピックはそれとは違い、興味津々だ。
こんな普通でないオリンピックは未だかつてなく、今まで見たことも経験したこともない非常に実験的なオリンピックを体験できることが非常に楽しみだ。こんなコロナ禍でおそらく無観客で行われる大会で競技する選手は変性意識状態にでもなり、そんな競技は世界中から注目され、近代オリンピック史上最高の成功を納めるかもしれない。もし自分が聖火ランナーだったら、そんな状況下で走ってみたいものだ、辞退などしないで。
「東京オリンピック?あ〜、ありゃ駄目だねぇやらない方がいい」といった輩達は何も考えてない評論家を気取ってるバカなのでどうでもよく、ビットコインに関しては、よく知らないし如何わしいとだけ言う輩は普通のバカだ。そしてビットコインを持ってる連中はもっと大バカな博徒だ。
そんな大バカに今回の暴落で一層火がついた。
因みに勝負事については、フロイトはチェスは2人でやるものではなく4人でやるものだと話しているそうだ。勝ちたいプレーヤーAと負けたいプレーヤーA、勝ちたいプレーヤーBと負けたいプレーヤーBだ。
勝ったプレーヤーは勝ちたい対戦相手を打ち破ったのではない。負けたいプレーヤーを呼び寄せたのだ。
なので、人々の希望が一点に集中しすぎると頓挫する。
そして皆が失敗すると考える東京オリンピックは成功する。と大恐慌のラジオから話を聞いたが、しかしだ。ビットコインは人々の思惑が半々でせめぎあっており、どちらに賽が投げられるか分からない。

ビットコイン通貨が700万円に届いたのが今月14日なので一週間前。ある程度の区切りで下げる習性があるので下がるのは当然なのだが、今回のは700万円から560万円まで一気に下げた。そして、これだけ話題になっていて参加者も増えると(ここは大きな賭場であって投資とは言い難く、それが悪いことではないが非常に露骨で品の悪い場所ではある、が僕はそんな博徒が集まるところが好きだ。)こういった15%の下げで以前に比べてかなり騒がれているのということがどれだけ通貨購入者の数が増えたかを物語っていて、去年の夏はもっと大きな下落相場があった。どちらかと言うとそちらの方が今より怖く、テスラのような企業の後ろ盾もなかったので非常に信用度のない通貨だった。しかし、その時のボラティリティは非常に激しくこれは何かがありそうだと感じた。こういった時に張る決断は何らかの温度差を数字やチャートの動きで感じるので説明ができないのだが、昨年、1ビットコイン=100万円の時。知人にビットコインが良さそうだと話しても数人にはスルーされた。確かにしっかり投資をしている輩からすると如何わしいことこの上なく(それにしても、しっかりした投資と投機の違いが本当に分からなくなってきた。全てがギャンブル資本主義ではないのだろうか、保険もNISAやidecoなども含めて。)話すのはせずにいる。しかし、これだけのボラティリティがあって結果が出るのであれば正しいや間違いといったことで判別することはできないのではないか。


思い出してほしいのは、リーマンショックの後の株価のリバウンド、あの時はソフトパンクの株価が一時500円くらいまで下がり会社が、なくなってしまうのかと思うくらいの状況だったが、今の株価を見るとそんなことはなく持ち直しているどころかかなりの価格になっている。それと3.11の震災の後、東京電力の株価も暴落し、その後のリバウンドでは物凄い勢いでの上下を繰り返した。震災前は2000円くらいだった株価は一時100円台まで下げたがそこから300円台まで上がったりとしていたが、大半の人はもう覚えてないかもしれない(笑)その時のトレードは非常に巨大な資金が動いた。その時の雰囲気に今回の仮想通貨の値動きも似ていてちょっとした事件にも思える。違うのはストップ高もストップ安もなく24時間動いていること、前代未聞ということだ。これが今まで見たことも経験したこともないところで、ブロックチェーンの詳しい説明なんかはそういった資料を読めば分かると思うので、僕の場合は博打的な感覚でしかやっていない。ニュースの記事など色々とあるけれど最後は自分の感覚を信じるしかなく、負ける時は負けだ。
本当に色々な識者が様々な分析をして専門的なことを話すが、博徒(投資家?)の中にはそんな説明をひっくり返るようなことをする連中もいるので全ては信用できない、イーロンマスク然り。
賭け事なので勝ち負けの結果は全く分からないが、自分の中ではフルベットしても良い考えだ。フルはしねーけど、笑(逃げ時、逃げ道、逃げ所の方が大事だ)

今日、テスラモータースが決算発表で予想を上回る過去最高益を叩き出した、ビットコインの売却益も含めて。イーロンマスクは自分のビットコインは一切売却はしていないと付け加えて発言している。いずれは火星への往復チケットを1ビットコインで売り出す気なのだろうか。